日本シリーズ結果予想2021
私とオリックス・バファローズ②
コロナ禍で開幕が遅れた2020年8月20日、激震、いや我々ファンに、選手にとっては吉報が舞い込みます。
不振を極めた西村監督がシーズン途中で退任することになったのです。
得意にしていた交流戦がなくなったことは不運ではあったものの(2019年度、2018年度すらいずれも11勝6敗の2位)、ランナーが出たらお決まりのバント、
無意味な塁死を繰り返すだけの「足を絡めた攻撃」といった古臭いスモールベースボールでは通用するはずもありませんでした。
辞任要請?この辺りの経緯は我々ファンにはどうでもいいことですが、コロコロ監督を変えてばかりいるから弱いんだというよく言われる物言い。
これは大間違いです。
当たり前ですが、弱いチームはコロコロと監督が代わります。弱いから代わるのであって代わるから弱いわけではありません。
それでは因果関係の転倒です。
優秀な監督、チームとの相性がいい監督、現状の成績は奮わないまでも将来に向けて進めて行ける監督が見つかるまで、どんどん変えていくべきなのです。
西村氏に代わり、中嶋二軍監督が代行を務めた2020年後半、ファンの誰もがオリックスは変わりつつあることを確信したはずです。
岸田護が引退試合で語った通り、オリックスは長いトンネルを抜けつつあると。
私自身も来年はCS争いくらいは出来るんじゃないかと確信していました。
根拠がなかったわけではありません。
まだまだチームは力不足ではありましたが、中嶋監督は前任監督の時代遅れなスモールベースボールを払拭しました。
前任者に干されていたラオウこと杉本裕太郎、不器用だけども元気な大下誠一郎と選手起用もガラっと変え、チームは明らかに雰囲気が変わりつつありました。
また、フロントも変わりつつありました。
それまでは即戦力とは名ばかりの小粒で伸び代のない社会人を集め、穴というには大きすぎる戦力不足をFAで補うというちぐはぐな戦略を取っていましたが、
近年では吉田正尚や山岡泰輔、田嶋大樹といったスケールの大きな選手を指名。高卒新人でも、山本由伸が球界を代表するピッチャーへと成長、
宮城大弥が大器の片鱗を伺わせるなど、近年のドラフト戦略が成功を収めつつありました。
そして、これはどの評論家も一人として触れていなかったのですが、2021年度は、暗黒時代ですら例年得意にしてきた交流戦が復活するので、前年度のような最下位はとても考えられなかったのです。
流石にファンでもとても優勝は考えられませんでしたが、少なくとも最下位予想している解説者が何も見てなかったのは明らかだと思います。
なぜ阪神タイガースはV逸したのか②
ただ、あまりにやり方が稚拙過ぎた。
鳥谷との面談後、球団副社長は「鳥谷君は現役続行の意思が強いようです」と語ったそうですが、鳥谷が現役続行の意思を持っていることを知らずに面談したのか。阪神のフロントは本社からの出向が殆んどですが、これだけ大きな企業の役員が何の手札も持たず、相手の情報もなく、根回しもせずに交渉事にあたるのかと呆れました。
阪神といえば、とかく育成力の低さを批判されがちです。が、決して阪神から選手が育っていないわけではない。ただ、阪神で育った選手は、殆どドラフト中位以下だったり、一位でも外れや外れ外れのそればかり。競合で獲得した藤浪、高山、佐藤といった大物選手の育成に失敗したのは掛布や今岡、鳥谷らへの処遇を見るにつけ、彼らが萎縮するような環境があるのではないかと思うのです。
私とオリックス・バファローズ①
自己紹介にも書きましたが、私がオリックス・バファローズを応援し始めたのはかれこれ5年ほど前、2017年頃だったと思います。
もっとも、阪急ブレーブス・ファンからの出戻りだったのですが、これについはまたいずれ。
阪急がオリックスに売却されてからは、西宮のセ球団を応援していたのですが、毎年毎年繰り返されるFA補強報道にほとほと嫌気がさしていつしか心が離れ
て行き、野球はネットニュースで読む程度の生活を送っていました。
2016年に、たまたま知人に誘われてオリックスと西武戦を観戦する機会がありました。
当時のオリックスは現在GMの福良氏が監督。2015年になりふり構わない戦力補強をしたものの振るわず、かといって衰えを隠せない移籍組の小谷野や中島を脅かす若手も現れず、T-岡田や駿太といった中堅は伸び悩み決して魅力のあるチームには見えませんでした。
「オリックスかあ、合併の一件もあるしちょっとな…」と思いつつ、野球観戦は嫌いではないので楽しい時間はすごせたのですが。
そのまま翌2017年も応援する気もないままにオリックス戦に足を運んでいたのですが、前年には大城滉二、吉田正尚、近藤大亮、その年には山岡泰輔、山本由伸、澤田圭佑、黒木優太といった将来性に期待を抱かせる新人が入団し、ロートルばかりのつまらないチームと思ってたけど、2年後、3年後を考えたら面白いチームになるんじゃないかと少しずつオリックスに惹かれるようになりました。
2017年は、伸び悩んでいたT-岡田、故障明けの金子千尋がまずまずの復活を果たし、彼ら中堅選手と若手が噛み合えば、3年後には優勝争いが出来るんじゃないかと、俄然オリックス・バファローズが面白くなり始めたのです。
2018年には7球団競合の清宮幸太郎の影には隠れていましたが、社会の大物田嶋大樹の獲得に成功。怪我がちだった吉田正尚が名実ともにリーグを代表する選手へと成長。大いに期待を抱かせるも、肝心の中堅、ベテランが働かず、相変わらずのBクラスで福良監督は引責辞任。
2019年には衰えを見せていた金子千尋、中島宏之といった主力が高額年俸と引き合わず移籍。小谷野栄一が引退。西勇輝は糸井嘉男に続いて阪神に引き抜かれるなど一気に世代交代の過渡期になります。
さらに、ヘッドコーチの西村徳文が監督に交代すると、福良時代にも多少見受けられた旧態依然のスモールベースボール路線を押し進めるも、未熟な若手選手たちには浸透せず。頼れるのは吉田正尚一人の状況にも関わらず、早い回から守備固めで吉田を交代させ力不足で試合をひっくり返されるという、頓珍漢な試合展開が目立ちました。
ベンチやブルペンには私のような部外者の素人が知りえない相応の事情があるのだろうし、プロの采配についてとやかく言うのはなるべく避けるようにしています。
とやかく言うのは野球の楽しみ方の一つなのはわかりますが、そこは私は踏み込むべきではないなという考えです。それでも、西村氏は明らかに指揮官としては不向きでした。
とにかく、自分が期待した若手が躍動するバファローズとは違う方向に進んでいたのです。
2021年10月27日
感
無
量
なぜ阪神タイガースはV逸したのか①
阪神タイガースのファンではないのですが、関西在住でNPBをウォッチしていますと、嫌でも阪神の情報が流れ込んで来ます。詳しいという程でなくとも、そこらの阪神ファンと話を合わせられる程度の知識は自然についています。
そんな外野の人間が見た、阪神タイガースがV逸した原因を考察してみます。
自分の知る限り、阪神ファンの方はどうも監督やコーチといった首脳陣に一番厳しく、ついで生え抜きの主力選手、外様の主力選手、若手選手の順番に厳しいという印象を受けます。どこのファンもそういう傾向はありますが、ファンの数が多く、マスコミの注目度が高い阪神は特にそういう傾向が強いのではないでしょうか。
そんなわけで、SNSやスポーツ新聞記事上での矢野監督の采配への批判があちらこちらで散見されます。
阪神ファンからしたらまさかまさかのⅤ逸なので、何かのせいににして精神の安定を保ちたいのはわかります。でも、我々外野の人間からすると、むしろ阪神が優勝争いを出来ていることが不思議なくらいで、矢野監督って有能なんじゃないかと思うのです。
下記の記事にもありますが、そもそも、阪神の選手で12球団のファン誰もが認める、数年後にはメジャーに行っていてもおかしくないスーパースターっていませんよね。
伝統的に控えピッチャーの育成に長けていて、そこそこ優れた主力選手の層は厚く、外国人頼りになりつつも矢野監督が上手くやりくりして勝って来たという印象です。
そういう意味ではロッテに近いチームカラーだと思いますが、ロッテに比べると守備は粗いし、いい意味でのいやらしさやここぞの集中力はない。ますます矢野監督の手腕によるものが大きいように思うのです。
ただ矢野監督、フィールド・マネージメントの能力は高いものの、矢野ガッツだの子どもみたいにはしゃいだり、どうも人間的に未熟な印象を受けます。挙句がアホ、ボケと激昂した例のサイン盗み疑惑ですね。阪神がサイン盗みをやっていたのか、やっていなかったのか。これは検証のしようもありませんが、矢野監督が敵チームを徒に挑発してしまう結果となりました。
そう言えば、スワローズは矢野監督とはコーチ時代から因縁がありました。
報道されているように後半戦に入って阪神が失速してしまったわけではなく、明らかにヤクルトが勢いづきました。この一件と無関係とは思えません。
負けてくれ、と言えない
わがオリックス・バファローズは全試合日程を終え、後は2位の千葉ロッテ・マリーンズの3試合の結果を持って、2021年度の順位が決定します。
あの時勝てたんじゃないか。
そう思える試合はいくつもありましたが、それ以上に負け試合を何試合も何試合もひっくり返して、最終試合までファンを楽しませた選手たちの粘り。「オリックスは今年は面白いですよ」「台風の目になるかもしれませんよ」と面白い止まりでしかなかったぬるま湯チームを改革した中嶋監督の手腕に文句などつけようもない。
https://news.yahoo.co.jp/articles/66058131f3322487588631f9d15f673f9452b02d
(ロッテに対して)負けてくれとは言えないという中嶋監督の談話は、相手への敬意とやるべきことはやり切ったという達成感から来るものもあったのでしょう。
ただし。
野球、勝負事の怖さを知り尽くした中嶋監督の言葉を額面通りに受け止めるわけにも行きません。
勝負事において、敵を挑発することが裏腹な結果を呼ぶことはご承知の通り。
(実際は記者に煽られ、発言を捻じ曲げられたようですが)、大昔の巨人はロッテより…は有名な話です。
今の千葉ロッテは、巨人は〜と揶揄された時代とは全く違う強豪チーム。突出したスーパースターはいませんが、試合運びの上手さで巨大戦力の楽天やソフトバンクを撃破して来ました。
また、ここ一番の集中力もロッテの強力な武器です。そんなチームを煽るようなことをしても何のメリットもない。策士中嶋監督らしい、大人の談話でしたね。